障がい者福祉

障がい者雇用率について

こんにちは。

社会福祉士の加藤です。

このブログでは、福祉にまつわる様々なことをとりあげて、

記事にしていきます。

ここ最近、行政機関などによる障がい者の法定雇用率の水増しが大きく取り上げられるニュースもありました。

さて、問題となっている法定雇用率とはいったいどんなものなのでしょうか。

「聞いたことはあるけど良くわからない?」

「私の仕事にはあまり関係ないかも・・・」

そんなあなたはとっても危険!

この記事では、福祉関係者はもちろんのこと、

企業のオーナー様、人事担当者様などにもご一読頂き、

「これってそうだったんだ!」

とご納得頂ける情報を提供します。

今日は【障がい者法定雇用率】

あなたは、このテーマについてどのようなイメージをお持ちでしょうか。

 

 




 

 

障がい者法定雇用率とは

 

【もくじ】

・障がい者法定雇用率の概要

・障がい者雇用納付金制度とは

・障がい者雇用のよくある質問

・障がい者を雇用した際の助成金について

・終わりに

障がい者雇用率の概要

障がい者雇用率とは、「障害者雇用促進法」によって、民間企業、国、地方公共団体に、その「常時雇用している労働者数」の人数に対して、身体障害者、知的障害者、精神障害者を雇用することが義務づけられている一定の割合を示すものをいいます。

常時雇用している労働者とは、期間の定めのある労働者も、事実上1年を超えて雇用されている、あるいは雇用されることが見込まれるものも含まれます。

法定雇用率は、一定期間(5年)ごとに見直され、法改正に伴い平成30年度から、民間企業では常時雇用者が45人以上の規模にて2.2%の障がい者雇用義務が設定され、精神障害者も算定基礎に追加されました。

法定雇用率引き上げに関するお知らせ(厚労省)

POINT

【障がい者法定雇用率】

民間企業        ・・・2.2%(対象労働者数45.5人以上の規模)

特殊法人・独立行政法人 ・・・2.5%(対象労働者数40人以上の規模)

国・地方公共団体    ・・・2.5%(除外職員を除く職員数40人以上の機関)

都道府県等の教育委員会 ・・・2.4%(除外職員を除く職員数42人以上の機関)

障がい者雇用納付金制度とは

障がい者雇用は、事業主が社会参画のために、果たしていくべき責任であるという理念に立ち、企業間の障害者雇用に伴う経済的負担の調整を図るものとされています。

障害者の雇用率を達していない企業には納付金の義務が発生しますが、雇用率を達成している企業に対しては助成、援助が行われます。

障害者の雇用の促進と雇用の安定を図るために設けられたこれらの制度を総称したものが「障害者雇用納付金制度」です。

障がい者雇用納付金

障がい者の雇用に関する状況は、毎年6月1日現在のものを7月15日までにハローワークに対して報告をします。その結果、法定雇用率に満たない企業は、障害者雇用納付金を納付しなければなりません。

法定雇用障害者数に満たない企業は、不足する障害者数に応じて、1人につき月額50,000円を納付する必要があります。納付は、年度末に、障がい者雇用数から金額を算出し、次年度初日(4月1日)から45日以内に、都道府県雇用開発(促進)協会宛に納付することとされています。

障がい者雇用調整金

常用労働者数が100人を超えている企業が、法定雇用率を超えて障害者を常用労働者として雇用している場合は、雇用率を超えている障がい者1人につき、月額27,000円が年度末に支給されます。

報奨金

常用労働者が100人に満たない企業に対し一定数を超えて雇用している障害者1人につき、月額21,000円が年度末に支給されます。

障がい者雇用に関するよくある質問

【事業主様からの質問】

「なぜ雇用納付金を当該年度分だけでなく過年度分も支払う義務があるのか納得できません」

【行政からの回答】

障害者雇用納付金の時効は法律上、2年間と定められております。そのため、この間に申告義務があることが確認され た場合には、当該年度分のみならず時効によって当機構の納付金を徴収する権利が消滅しない限り過年度分についても 申告・納付の対象となりますことをご理解ください。

 


【事業主様からの質問】

「障害者雇用納付金が未納となっている事業主に対しては、財産の差押え等の法的な措置がなされるのでしょうか」

【行政からの回答】

「納付期限を過ぎても障害者雇用納付金を完納しない場合は、障害者の雇用の促進等に関する法律の規定により順次、手続きをとることとなります。具体的には、督促状を発出し、その指定の期限までに完納されないときは、厚生労働大臣の認可を受けて、国税滞納処分の例により滞納処分を行うことになります」


【事業主様からの質問】

「障害者雇用納付金申告書を提出しない場合は、どのような措置がとられるのでしょうか」

【行政からの回答】

「障害者雇用納付金の申告は対象となる全ての事業主が行う義務があります。このため申告書を提出しない事業主に対しては、障害者の雇用の促進等に関する法律第56条第4項に基づき、障害者雇用納付金の額を決定し納入の告知を行うこととなります。なお、この場合、納付金のほか、納付金の額の10%の追徴金が課せられます」

 

(その他質問集は下記リンクにて)

障がい者雇用納付金に関するQ&A(厚労省)

 

障がい者雇用に関する助成金について

 

特定求職者雇用開発助成金

・特定就職困難者コース
ハローワーク等の紹介により障害者を雇用する事業主に助成します。

・発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース
ハローワーク等の紹介により発達障害者又は 難治性疾患患者 を継続して雇用する労働者として雇い入れ、雇用管理に関する事項を把握・報告する事業主に対して 50 万円(中小企業の場合は 120 万円)を支給します。

・障害者初回雇用コース
障害者雇用の経験がない中小企業で、初めての雇入れにより法定雇用障害者数以上の障害者を雇用した場合、 120 万円を支給します。

トライアル雇用助成金

・障害者トライアルコース・障害者短時間トライアルコース
障害者を試行的に雇い入れた場合、または、週20時間以上の勤務が難しい精神障害者・発達障害者を、20時間以上の勤務を目指して試行雇用を行う場合、助成金を受けることができます。

障がい者雇用安定助成金

・障害者職場適応援助コース
職場適応援助者(ジョブコーチ)による援助を必要とする障害者のために、支援計画に基づき職場適応援助者による支援を実施する事業主に助成します。

・中小企業障害者多数雇用施設設置等コース
障害者雇用計画を作成し、5人以上雇用した後に障害者を10人以上継続雇用するとともに、障害者の雇入れに必要な事業所の施設・設備等の設置・整備を行う中小企業事業主に対し助成します。

終わりに

いかがでしたか?

「知らなかった」では、通らない厳しい内容であったかと思います。

法定雇用率を満たしていない場合は、2年間分に遡って納付する義務があります。

全く雇用率を満たしていない企業は、障がい者一人当たり

5万円(1人)×12か月×2年=120万円もの金額を県に支払う義務が生じます。

また、平成33年には現行法の2.2%よりさらに0.1%の引き上げも予定されており、本法案は事業主にとって非常に苦しいものとなるかと存じます。

今回の法改正にて、厳格化された法定雇用率に対し、発案者である行政側が水増し報告をするという考えられないニュースも多く報道されました。

本ブログでは、今後も引き続き、事業主様、また障がい当事者の方の「輝き働きやすい現場環境」にも言及していく予定です。